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会報誌  2021年10月号

  86日に最後の百名山、皇海山(すかいさん)に登ってきました。度重なる土砂崩れで林道が通行止めとなり、田中陽希氏が登った足尾側からしか登れなくなりました。岩山を4座超えて行く難関コースです。垂直の岩場が何カ所もあり緊張の連続でした。コロナや諸々の事情で延期を余儀なくされ5回目の挑戦でしたので登頂できてホッとしています。

  百名山を目指したきっかけは、小岱山に登ったとき出会った方が、退職後に頑張って達成したと聞いて、凄いな~私もできないかな~と思った次第です。十数年前の会報に漠然とした志を載せてもらったことがあります。百名山もいろいろ思い出はありますが、苦労した山が記憶に残っています。膝上まで水に浸かりながら7~8回は渡渉した幌尻岳、流れもあるのでストックで支えながら足を浮かさないよう摺足で進みます。避難小屋に到着したときは一安心でしたが、翌日早朝からが頂上を目指しての登山の始まりです。雪渓を何度も滑りながら下山したトムラウシ、何人も死者を出した縦走コースではなく,ピストンでしたがロングなので未明にヘッドランプをつけて出発しました。ヒグマに遭遇しないように先頭を30分おきに交代して,笛を吹いたり歌ったりしながら登った羅臼岳、雪解け水が多くて渡渉中に足を滑らせて濡れた斜里岳、替えの靴下もズボンも持たず、今考えるといい加減な装備で、新聞紙を靴に詰めて乾かしたりしました。小雨とあられで低体温症になりそうで途中でダウンを重ね着した八甲田山。

南アルプスは山小屋から山小屋の距離が長く体力が要ります。荒川三山、赤石岳、聖岳、光岳と奥深い山が連なり、水と緑が豊富で雄大な姿を見せてくれます。今、リニア中央新幹線のトンネル工事で大井川の水資源が問題になっている場所です。岩手山の頂上で休憩していたら登ってきた人が、今、熊が横切ったというのでどうしようと思っていたら、おじさんが下山し始めたので急いで私も後に着いて下山したので変なおばさんと思われたと思います。


槍ヶ岳から北穂高岳の大キレット、剱岳の岩の上り下り、長い縦走の黒部五郎岳、雨の中、長い大雪渓を登った白馬、いろいろ思い出が蘇ってきます。ハードな山ばかりでなく、花がきれいで心を癒された山もありました。登山道の両側にかわいいヒメサユリが延々と咲いている大朝日岳、この山はもう一度登りたいと思いますが、頂上まで登りのみで8時間位かかったと思います。避難小屋しかなく寝袋、食料、燃料持参でかなりハードでした。もう登れないかもしれません。

早池峰山のウスユキソウもきれいでした。数か月に一度の快晴だったそうで、日差しを浴びて輝いていました。花の宝庫、白山も癒されました。ありとあらゆる花が出迎えてくれました。この山で初めてクロユリを見て、恋の花と歌われているので艶やかな花と思っていましたが、実際は黒っぽい紫で地味な花でした。

  小松空港から登山バスが出ているのを知らず、大阪から盆休み中のJRで立ちっぱなしで行き、その頃はまだ福岡空港から小松空港に飛行機が運航していたのに無知は損をします。

北岳で希少品種のタカネマンテマを見つけたときは感動しました。キタダケソウも咲いていました。ライチョウがいて、人に馴れているのか近くまで来たのです。富士山の次に高い北岳は四方に鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、塩見岳、間ノ岳と名だたる山が一望できます。富士山も近くに見えます。もう一度登りたい山の一つです。北アルプスの燕岳から常念岳のコースは槍ヶ岳の姿が変わっていって感動します。見えていた小槍がだんだん大槍の後ろに隠れます。燕岳ではコマクサが沢山咲いていました。

Ⅰさんから費用は幾ら位かかったのかとのお話でしたが、私は他の人より随分安く行けていると思います。ツアーで行ったのは5回だけで、あとは自分で計画して行っています。

羅臼、斜里、阿寒岳を5万(4人割で食料は別)で行ったのは自慢です。その代わり、夜行バスは当たり前、カプセルホテルや1泊1000円のバンガローを利用したりします。日帰り入浴しコインランドリーで洗濯します。最初に一緒に行った人は不安だったと思いますが、そのうちに慣れてカプセルホテル有りだね~と言ってくれます。アクセスの悪い山は現地でレンタカーを借ります。今はヤマップを利用できるので便利ですが、人里離れた登山口はナビには入りませんので暗くなってから雨の中、登山口のキャンプ場に向かうのに不安になったこともありました。よく何も考えずに一人であっちこっち行ったものです。まだ若かったのでしょうね。

百名山が終わったら、あゆみの会員さんを案内できたらよいと思っていましたが、皇海山でバテバテになり、こんな調子なら案内どころではないかもと思いました。でもロープウェイで行ける山もあるし軽い山もあるのでお役に立てればよいと思っております。 

9月11日(土)

    彦山~中尾峠~奥山集落   企画チーム O.S

彦山~日見峠中尾峠奥山は簡単なコースとなめ参加しましたが、初めての工程あり、七高山巡りの逆コースありと変化に富みで大変楽しい山歩きでした。同じ道でも逆コースだと初めてのコースと同じに感じるということがよくわかりました。今後は時々、後ろを振り向きながら逆からの景色を楽しむのも大事だなと勉強になりました。

1.あゆみHC.25周年記念山行の日程が決まりました。

    1024日(日) 雲仙普賢岳・野岳2コース

2.【長崎近郊の山、一筆書き登山】を開始します。

    あゆみHC.結成25周年の記念事業として

           "長崎近郊の山68座の一筆書き登山"を実施します。

    ・ 計画では、この68座を23回で登ります。全工程が終了すると、地図上に 一本の  

   線が表れることになります。

    ・実施期間は約1年、本年11月よりスタートして来年2022年末で完登し終了予定で 

   す。(但し、雨天、コロナ下により順延する可能性あり)

  ・実施日は毎月第一土曜日と、第四日曜日を予定します。

  ・ルートは、長崎半島最西端の行者山と権現山からスタートし、南部、中央部、北部、 

   西部の順で廻り、最後は戸町の大久保山で完了予定です。

   これで"68座、23"の工程が終了して一本の線が完成します。

 ❁いかがですか?全山走破に挑戦してみませんか

  また、今回の一筆書き登山には、あゆみHC.の結成5周年記念で山頂標識を設置した山

  が50座含まれており、一筆書き登山を実施する中で、新しい標識との立替を予定してい

  ます。

  標識設置にも多くの方々のご協力をお願いします。

  さあ皆さん、ふるさと長崎の美しい山々に登頂し、多くの踏み跡を残しましょう!

  皆さんの参加をお待ちします。

※ 68座、23回の工程は同封していますルートマップを参照ください。

3.山頂標識 50本完成

  あゆみHC.結成5周年記念事業で建てた山頂標識が、20年の歳月が経過してだんだん朽

  ちてきて、無くなっている山もあります。

  今回25周年記念事業として立替を計画しているのはご承知の通りです。

標識もこの夏の暑い中、Aさんのご尽力で50本の手作り標識が出来上がりました。後は私たち会員が山頂に建てます。毎月山行企画の中に組み込まれると思います。 

50座の中には体力に自信のない方も行ける山はあります。

是非一座でも立ててみてください。

全員参加で取り組みましょう。