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会報誌  2020年10月号

819日 ナツエビネを探して雲仙

 

      夏はやっぱりお山雲仙です    自然保護部 I.H


 日本列島が太平洋高気圧に覆われて、猛暑で全島ほぼ真っ赤になっていた日、避暑を求めて雲仙へ行ってきました。目的は一つ、ナツエビネに逢うためです。

 車中見せてもらった資料によると、そこにたどり着くには蛇も出るし、藪漕ぎありの楽に喜びは得られないらしいです。

 白雲の池から、約50分広河原池の周辺に来ると、「ここから、藪漕ぎになります。」とKリーダーが鎌を片手に先頭をきって歩きます。道は荒れてはいるが、分かりやすくシンガリの自分は楽ちんです。道が途切れ、いよいよ「先の斜面地に花があるので、ゆっくり探してください」との合図で森の中へ。花はすぐに見つかりました。思っていたより、背丈があり、目立っています。色はピンクから薄紫で何とも清楚な花だなと初対面に感動しました。綺麗、キレイと歓声を挙げながらしばし撮影タイム。先に進むにつれ株も大きく、沢山の花を付けたナツエビネは丁度満開の見ごろで、私たちを待っていたかのようで皆の疲れを癒してくれました。

その後は、急登を苦戦しながら絹笠山へ到着。てっぺんの広場で「雲仙はやっぱり涼しい!!」と言いたい所でしたが、手元の温度計で30度あり、展望もそこそこに木陰を探して休憩。今年の夏は、雲仙も暑かった。でも初めてのナツエビネに逢わせてくれた先輩たちに感謝です。

 

823日 近郊の里山 烏帽子岳~鳴鼓岳

 

    暑い!きつい!登りの山  会報部 K.T

高温注意報が出されている中の里山は大丈夫かなぁと心配にはなりましたが、久しく歩いていないので一番楽そうな所と思い参加しました。ところが集合場所(横尾小学校)の目の前に階段が続いています。今日の参加者は男性2人、女性4人です。いきなりその階段を登りその後も見上げると登りで、次々と登りが5回ぐらい続きました。

キツイ!暑い!と声に出して吐き出すと少し楽になるように思いました。途中道や岩の崩壊を防ぐため、鉄筋の網のような枠が張り巡らされていました。小さな枠や大きな枠があり、階段のように登ったりしました。これで崩壊は防げるのか、と思いました。途中あゆみのプレートが壊れていたのを男性二人で修理しました。

 やっと芝生広場についてほっとしました。木陰でゆっくり昼食です。私のびしょ濡れのズボンとシャツを見て「着替えは持ってきましたか」と聞かれ、「持っていない」と言うと「バスで来るときは着替えが必要ですよ」と言われて確かにそうだったと思ったのですが、負け惜しみに「日光で乾かします」と言って、手を広げて日光浴をしました。少しずつ乾いてきました。下りを注意しながら降り無事に左底登山口に着きました。その頃には服もすっかり乾いていました。

 

823日 この夏2回目の沢登り

 

     ひと夏の経験 企画部 Y.T

今年の夏は酷暑。おまけに新型コロナウイルス。三蜜を避けインドア生活を余儀なくされる。会の山行も週末は雨が多く、中止、中止。フラストレーションがたまる一方!先ずは目一杯楽しみ、何か新たにチャレンジすることはないかな・・・?そうだ、夏はやっぱり沢でしょ!今年は“沢”元年にしよう。先ずは82日“ウナギテ沢”で入門、続いて823日小川内谷左俣にチャレンジ。10時に郡川の出会い小川内左俣より入渓初心者マークゆえ、不安と期待でわくわくするがゴーロ・滑床をジャブジャブ歩くうちに爽快な気分となる。遡上するにつれ、小滝・透き通ったゴルジェあり。大岩をヘツリして、ドブンする。頭まで水に浸かる。火照った身体が芯まで冷えて気持ちいい。上空を仰げば緑の隙間より光が眩しい。いよいよ、本日の核心部の15m?の大滝に到着。どのルートを攻略するのかシュミレーションするが、不安が頭をよぎる。俺には無理だ!

 K会長がトップで登り、ザイルを降ろして確保してもらい安心して滝登りもフィニッシュ。全員が沢を登り切り、崩壊した登山道を経て林道へ。同じ目的を成し遂げた達成感に浸りながら下山。

 昼食は黒木民宿キャンプ場で沢遊びしているメンバー<あゆみ料理名人>によりソーメン・おこわ・きゃらぶき・ゴーヤ等を料理していただきました。旬の料理に舌鼓を打ちながら味わいました。また、デザートのスイカもあります。丁度熟れていて食べごろでした。甘かった。最後に至福のひと時コーヒーまで頂き、腹いっぱいの沢登り山行でした。

 沢登りは自然がいっぱいです。ルートは無く自ら道を開き、スリルと冒険心を掻き立てられ開放感・爽快感を味わえます。会員の皆さん、来年の夏は小川内谷左股にチャレンジしませんか?

 

829日~30日  野岳湖でテントを楽しむ

 

  暑くて暑くて! カキ氷は最高  事務局 J.I

2年ぶりのテント泊の為、前日は近くの空き地でテント設営練習、気持ちはすでにキャンプモード。

829日(土)13時、野岳湖集合で参加者は5人。29日はテント設営後、野岳湖畔及び鉢巻山周辺の散策、夕食は適度な距離をとりながらテーブルを囲み乾杯。21時前には各テントに戻りましたが、テント内は蒸し暑く又子供達のはしゃぐ声で寝苦しい一夜となりました。湖畔の宿ならぬ悶々のテント宿でした。

 30日(日)730分、テントはそのままの状態で出発。郡岳は数回登っていたのですぐそこの山だと認識していました。猛暑で風はゼロ、南登山口からの山道は木陰で微小の風さえあれば快調に登れるところ、登り始めて30分もすると汗・喉の渇きが半端ない。ほぼ毎日登っていると言う老夫婦に山頂で出会ったがやはり頼もしい。西登山口に正午頃下山。暑くて暑くて疲れましたが売店で食べたカキ氷は最高でした。

 

89日~12日 北ア唐松岳(2,694m

 

憧れの唐松岳に登って 教育部 M.R

コロナ禍の中、遠距離の県外山行は自粛すべきかどうか思い悩んだ末、主人と唐松岳に行ってきました。当然の事ですが、移動日を含めた4日間、感染予防に細心の注意を払いながら行動しました。

「山の日」の朝、大勢の人たちに交じって八方池山荘を出発。曇りがちの天気に少しがっかりしましたが、登山道に入るとすぐ、そんな気持ちは吹き飛んでしまいました。唐松岳に続く八方尾根は高山植物の宝庫でした。至る所にピンクや白、黄、紫の花が咲き乱れ、私たちを大満足させてくれました。天気も途中から晴れになり、頂上山荘に着くと責任者の方から「正面の剱岳や立山連峰がきれいに見えるのは、本当に久しぶりです。夕焼けや御来光が見られると思います」と聞き、私たちは期待に胸を膨らませました。結果は、期待以上でした。その日の夕方は、美しい夕焼けの他に、虹色の輪の中に自分の影が映るブロッケン現象まで楽しめたのです。想定外の神秘的な現象に大感激でした。翌日の早朝は、神々しい御来光、唐松岳を赤く染める美しい朝焼け、唐松岳の巨大な影が剱岳の78合目までをすっぽり覆っている壮大な光景を楽しみました。その後、朝食をすませて山頂に登りましたが、360度の眺望は最高でした。山の素晴らしさを満喫して自宅に帰った後、秋に予定していた県外山行の宿泊施設をキャンセルしました。今回経験してみて、やはり遠距離の県外山行はどこかに“感染の落とし穴”があるように感じたからです。